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12) フランチャイズ看板屋さんとアメリカのサイン事情  その2
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話をフランチャイズ看板屋さんに戻しましょう。

フランチャイズ化してどんなメリットがあるかといいますと・・・

1、 営業システムの確立(カタログ、パンフなど)
2、 コマーシャル活動によるブランド力
3、 材料の一括仕入れによるコストダウン
4、 フランチャイジー同士のネットワーク(=対応力、外注網)
5、 フランチャイジーと本部による情報共有(スピード、ナレッジマネジメント)
6、 独自商品の開発

といったところでしょう。逆に考えると、一般看板屋さんは通常、上記の全てを持っていないということになるんでしょうかね。日本の看板屋さんの場合も事情は似ていると思います。


参考に、あるフランチャイズ看板屋さんの1ヶ月の売り上げと経費を見てみましょう。

売り上げ 2万ドル 5万ドル 10万ドル
材料 3400ドル 8500ドル 17000ドル
人件費 4000ドル 10000ドル 20000ドル
固定費 10000ドル 10000ドル 10000ドル
       
利益 2600ドル 21500ドル 63000ドル

ということになります。材料費は売り上げ比17%、人件費は20%、この割合は変わりません。固定費というのは家賃やロイヤリティなどですから規模に比例しません(厳密には多少増えるでしょうけどね。ロイヤリティは、ある一定以上の金額になるとそれ以上になると払わなくても済むようになるところが多いです)。

固定費が変わらないので、規模が多くなればなるほど、13%、43%、63%と、利益率が高くなります。

ちなみに、今回のツアーで訪問した「サインアラマ」さんは、材料を自分で選べることができるそうで、オーナーの独立性(選択範囲)が強いんだそうです。他は大体支給材料になるようですね。


次に、誰がフランチャイジー(オーナー)なのか?ということについて。あるフランチャイズでは、6年前からフランチャイジーに元看板屋さんを受け入れているそうで、その割合は30%だそうです。残りの70%が異業種出身の方、ということになりますね。
普通に考えると、看板屋として経験がある彼らにオーナーになってもらうのがいいのでしょうが、内情は違うそうで、その割合は減少傾向なんだとか。なぜかといいますと、「頭が固いから」(笑)。でも、これほんとにそういう理由らしいですよ。日本でも、所謂「職人系」の看板屋さんは多いと思うのですが、彼らは「自分のやり方」を中々脱皮することができないようで、営業も下手。従ってオーナーとしては不向きなんだとか。それよりも、元車の営業マンとか、なんらかのセールスを経験された方が圧倒的に多いんだそうで。この辺は、フランチャイズ本部が「問題点だ」と感じた故の方針でしょうから、考えさせられますね。営業ができないやつはダメ、ということなんでしょう。

では言わば"素人"の看板屋さんがどのようにして「サインショップ」となるのか。これは、優れた研修システム(2〜3週間程度)と、外注ネットワークのなせる技でしょう。短期間で看板屋さんとして必要な知識を叩き込み、本部のアフターフォロー体制を充実させ、できないことは外注する。
こんな感じですね。

「2週間で看板屋?無理無理!」と日本の看板屋さんは思うでしょう。確かにそうかもしれませんが、優秀な職人さんのネットワークがあって、膨大なマニュアル(100冊というところも)があって、営業さえできればそう問題でもないのでしょう。もちろん、屋外広告に関しての国レベルでの背景の違い(バナーやカッティングなんかの広告物が非常に身近で、シェアも大きい)もありますけどね。

一般的なサインフランチャイズ店舗は、5人〜20人ほどのスタッフがおり、カウンター接客、デザイナー、サインメーカー(実際に製作する人のことでしょう)、セールス(営業)、経理。これらを通常最低3人で行い、セールス部門と経理はオーナーが担当、その他を2人で行い、あとは人員が増えた分セールスやサインメーカーが増えていく。ということのようです。
1ヶ月の損益分岐売り上げは360万で、つまり一人あたま120万を稼げばいいと。平均的な年商は6000万ほど。店舗の立ち上げまでの期間は3ヶ月。ロイヤリティはフランチャイザーによって様々ですが、7%前後というところが多いみたいですね。

オーナー同士の、「お互い様」精神があって、例えば優秀な出力機を持っているところがあれば、そのリソースは全て自分のもの、となるようです。

フランチャイズによっては、オーナーの商圏が決まっていて、そのエリアをでてはダメ、というところもあれば、エリアの外までいくことが可能なところがあったりします。


ということで、フランチャイズ看板屋さんを中心にお話しました。ビジネスシステムとしてフランチャイズが登場したという一面もありますし、現状の職人系看板屋さんの弱点を克服する意味でも有効だったのでしょう。

明るい店舗で陽気な店員さんがしっかりと接客してれて、カタログ&パンフレットがあり(何が売っているのか?何ができるのかが極めて明確)、しっかりとした価格表、仕事をがんがんとってくる営業マン、各種プロモーション活動、「クイックサイン」という考え方。。。。。。
といった、当たり前のことを当たり前にやる「フランチャイズ」という形態。日本で流行るかどうかはわかりませんが、いずれにせよ考えさせられますよね。

おっと話が逸れ過ぎました。それではツアーの話に戻りましょう(笑)


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