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第1回 AiC竹本先生のインクジェット教室
初めての出力

6.加工はどんな物が有る?

1  ラミネート加工

塩ビや合成紙(ユポ)等のフィルム系のプリントにはラミ加工をお薦めします。
水性系には勿論必須ですが、溶剤系であってもECO系の中には水に弱いインクも有りますし、貼り施工する時にスキージ(貼るときに使うヘラ)で傷が付くのを防ぐ為や、メディアは良く伸びる特性がある物も有るので、貼り易さの面でやはりラミ加工はしておいた方が良いでしょう。
ラミネート材も用途に応じて選択してください。短期用から長期用まであり、カーラッピング等(車やバス等のボディーに貼る)の3次曲面にも貼れる物など、材質や製法を含め重要な選択です。
余り注意をされていないにもかかわらず、重要なチェックポイントは糊剤の特性で、その材質がエマルジョン系(水系)の物だと屋外耐水性が無いと考えた方が良く、粘着力や耐熱性(カラー鉄板に貼る場合、真夏は表面温度が60℃以上になる)等も施工場所によっては考慮に入れる必要が有ります。
また、メディアとの伸縮率の差が大きいものを貼りあわせた場合、剥がれの原因となりトラブルが起きますので要注意です。(異種の材質の物を貼り合せる時に要注意)

ラミネート剤の一般的特徴

材質 特徴
塩ビ(PVC) カレンダー製法 比較的安価で最も多く使われている、屋外短期〜長期迄有り
塩ビ(PVC) キャスト製法 カレンダー製より高価、3次曲面にも使える、屋外中〜長期用
アクリル 高価、透明度高く、屋外中〜長期用
PET(ポリエステルテレフタレート) 比較的安価、硬く透明度高い、文字の書き消し可、屋内用
フッ素 高価、硬度有る為文字の書き消し可、屋外中〜長期用
ポリカーボネート 高価、素材耐久性高く床面使用可、屋外中〜長期用
ポリオレフィン 高価、非塩ビ環境対応品、屋外短〜長期用
PP(ポリプロピレン) 安価、非塩ビ系、屋内、屋外短期用

* 上記にはそれぞれグロス(光沢)、マット(艶消し)、半光沢などの物があります。
* 上記は一般的特徴であって、各メーカーの製品によって異なる為、確認の上ご使用下さい。

2  ウエルダー、縫製加工

顔料は粒からできている為、紫外線でその粒の色素表面が破壊されてもその次の表面が現れるので染料よりは耐光性に優れているという特徴があります。
従って業務用インクジェット機の大半は水性、溶剤問わずこの顔料インクが多く使われています。

(1) ウエルダー加工
ウエルダー加工とは、高周波で溶着することを言い、ビニールやターポリン(糸入り塩化ビニール)等を型抜き加工したり、幅継ぎや周囲を接着したい時に行う加工方法です。
(2) シーム加工
突き合せ加工の事。内照用FFシート(フレキシブルフェイス)等を幅継ぎしたい場合、重ね継ぎをすると厚みが増し、照明を裏から当てた場合そこだけ暗くなるので、メディアどうしを突き合せ加工をする事によりフェイス全面が均一に明るく見えるようにしたい時に行う加工方法です。
(3) 縫製加工
ターポリンにプリントしたものを取り付けする方法は色々有ります。
ア) 垂れ幕式
天井などからぶら下げる方法で、上下にパイプや棒を幕に縫い込んで使う方法があります。
イ) 壁取り付け
壁に取り付けたい場合は、幕周囲に補強の為ロープを縫込みハトメを打ちます。
ハトメの取り付けピッチは、取り付けたい場所により異なりますが、枠がありしかもピーンと張りたい場合は、15〜20cmの短い間隔に打ち、ロープでしっかりと巻き込んでいきます。
ウ) 特殊加工
風が非常に強い場所に取り付けたい場合は、風抜きのスリット加工をします。
大面積で風に対する強度が欲しい時は裏に裂け止めの補強テープを付けたり、周囲だけ留めるのではなく、内裏側に取り付け用の耳片を必要箇所取り付けたりします。

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コンテンツ

第1回 初めての出力
〜インクジェット機ってどんな
物?〜

第2回 インクジェット用語の
基礎知識集

第3回 インクジェット出力を
使って看板を作る時のベスト
マッチング

第4回 出力を外注する時の
「安く、早く上げる」為のコツ

第5回 出力を頼む人から
見た 知っておくと得する主要
な国内外出力機の特徴

第6回 出力業者には耳が痛い
出力業者選びのチェックシート
本当にこのままでいいの…?

第7回 賢く知っておこう
インクジェット出力業者の一般的
な積算方法


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